- そもそも口内炎?白くて痛いできものの正体
- 口内炎が「なかなか治らない」ときは要注意
- 口内炎は何科に行く?歯科で診察できるケース
- 歯科で処方できる薬と市販薬の違い
- 口内炎を早く治すためのポイント
- 繰り返す口内炎には「栄養バランス」が関係しているかも
- 歯科受診がすすめられる「口内炎のサイン」
- 当院で行う口内炎への治療
そもそも口内炎?白くて痛いできものの正体
「口の中に白っぽいできものができて、食べるたびにしみる」「話すのもつらいほど痛い」
そんな症状でお悩みの方は多く、日常的に非常によく見られるのが口内炎です。
なかでも特に多いのがアフタ性口内炎。直径数ミリの白く浅いただれが口の粘膜に現れ、触れたり食事をするとズキッとした痛みを伴います。
原因はさまざま
- 疲れ・ストレス
- ビタミン不足(特にB2・B6)
- 睡眠不足
- 免疫力の低下
- 真菌(カンジダ菌)やウイルス(単純ヘルペスウイルス)感染
多くの口内炎は1週間〜10日程度で自然に治りますが、「ただの口内炎」ではないケースも潜んでいます。
口内炎が「なかなか治らない」ときは要注意
通常の口内炎であれば、痛みは数日でやわらぎ、10日ほどで自然に治るのが一般的です。
ですが、2週間以上たっても良くならない、むしろひどくなってきた…という場合は、少し注意が必要です。
たとえば、
- なかなか治らない(2週間以上続いている)
- 徐々に大きくなったり、数が増えてきた
- 出血をともなう
- 白や赤だけでなく、黒っぽく変色してきた
- 飲み込みづらさや、リンパの腫れも感じる
といった症状がある場合には、専門的な診察をおすすめします。
ごくまれではありますが、口腔がんや前がん病変(白板症など)が隠れていることもあります。また、詰め物や尖った被せ物、入れ歯が合っていないことが原因で、繰り返し刺激を受けてできる口内炎も少なくありません。
こうしたケースでは、歯科で状態を確認し、必要に応じて調整を行うことで、症状が改善することも多くあります。
口内炎は何科に行く?歯科で診察できるケース
「この口内炎、何科に行けばいいの?」という疑問は多いです。皮膚科・内科・耳鼻科でも診察できますが、歯科での診察が適しているケースがあります。
特にこんな場合は歯科へ
- 同じ場所に繰り返しできる
- 詰め物や入れ歯が当たっている気がする
- 2週間以上治らない
歯科でできること
- ステロイド軟膏(例:トリアムシノロン、ケナログ)処方
- レーザー治療による痛みの緩和と回復促進
- 詰め物・被せ物・入れ歯など刺激源の調整
症状によっては内科や皮膚科をご案内することも可能です。
「まずはどこに相談すればいいかわからない」という場合も、歯科は有効な入口になります。
歯科で処方できる薬と市販薬の違い
口内炎がつらいとき、「とりあえず市販の塗り薬を…」と試してみた方も多いかもしれません。
たしかに、薬局やドラッグストアで買える市販薬でも、軽い症状にはある程度の効果が見込めることもあります。
ただし、市販薬には使える範囲や強さに限界があるため、症状が強い・長引く・再発を繰り返すといった場合には、歯科での処方薬のほうが効果的なケースが多いです。
🩹 歯科で処方可能な代表的な薬
- ステロイド系軟膏(トリアムシノロン、ケナログ):炎症を抑え、痛みを緩和します
- 含嗽薬(うがい薬):口内の清潔を保ち、細菌の繁殖を抑制
⚠ 市販薬を使う際の注意点
- 「どのタイプの口内炎か」見極めが必要(感染性の口内炎には使用NGな薬も)
- 長期使用で効果がない場合は、自己判断を避ける
- 痛み止めや貼るタイプのパッチなどは、一時的な緩和にすぎないことも多い
「市販薬を使っても良くならない」「薬を塗ってもまたできる」そんなときは、歯科で一度状態を確認してみましょう。
根本原因を取り除くことで、より早く・確実に改善できることもあります。
口内炎を早く治すためのポイント
「なるべく早く治したい」「食事がつらいのでなんとかしたい」
そんなとき、痛みを我慢して放っておくより、適切な対処をとることが早期回復のポイントになります。
口内炎を早く治すために大切なことは、次のとおりです。
患部を刺激しないこと
辛いもの・熱いもの・塩気の強い食べ物は避け、できるだけ優しい食事を。
しっかり眠る・バランスよく栄養をとる
疲れや免疫力の低下が口内炎を悪化させることがあります。
レーザー治療を活用する
歯科では、レーザーによって炎症を抑え、痛みを軽減する治療も行っています。
即効性があり、食事が楽になったというお声も多数いただいています。
歯科での早期対応
「まだ我慢できるから…」と後回しにせず、早めの処置で治るまでの日数が変わることもあります。
繰り返す口内炎には「栄養バランス」が関係しているかも
「またできた…」「いつも同じ場所に…」──そんなふうに、口内炎を何度も繰り返している方は、体の内側の状態に目を向けてみると良いかもしれません。
とくに関係が深いのが、ビタミンB2・B6の不足。これらが不足すると、粘膜の修復力が落ちて、口内炎ができやすくなることがあります。
さらに、
- インスタントや炭水化物中心の食事
- 睡眠不足、強いストレスが続いている
- 胃腸の調子があまりよくない
といった生活習慣が積み重なることで、口内のトラブルが起こりやすくなる傾向も。
当院では、こうした背景まで含めて、再発を減らすための生活習慣アドバイスもお伝えしています。
「体質だから仕方ない」と思っていた方が、食生活やケアを見直すことで改善したというケースも少なくありません。
歯科受診がすすめられる「口内炎のサイン」
多くの口内炎は、数日〜1週間程度で自然に治ることがほとんどです。
ですが、次のようなサインがある場合には、歯科や医療機関での診察が必要です。
- 2週間以上たっても治らない
- 少しずつ大きくなってきた/複数できてきた
- 赤や黒っぽい部分が混じる/見た目が変わってきた
- 出血がある、痛みがどんどん強くなってきた
- 首のリンパが腫れてきた、熱がある
こうした症状は、口内炎とは別の病気(口腔がんなど)が関係している可能性もゼロではありません。
「ちょっとおかしいな」と感じたときに、早めに専門家に相談しておくことで安心できることも多いです。
どうぞお気軽にご相談ください。
当院で行う口内炎への治療
「放っておけば治るだろう」と思われがちな口内炎ですが、痛みで食事がつらい、会話がしづらい──そんな日常の不快感を軽くし、治りを早めることは十分に可能です。
当院では、口内炎の種類やできた原因を見極めたうえで、次のような治療を行っています。
- ステロイド軟膏の処方(炎症をおさえて症状を和らげます)
- うがい薬(含嗽剤)によるお口の清潔管理
- レーザー治療による痛みの緩和と治癒の促進
- 詰め物・被せ物・入れ歯など、刺激となる箇所の調整
また、口内炎を繰り返す方には、栄養状態やストレス、胃腸の不調、かみ合わせのバランスなど、さまざまな視点から原因を探っていきます。
治療だけでなく、再発を防ぐためのアドバイスや、定期的なメンテナンスのご提案も行っております。
「ちょっとしたできものだから」と我慢していた方こそ、お気軽にご相談ください。